先日、友人から電話がありました。10数年ぶりに聞く声。現在のバングラデシュのノクシカタ(伝統刺繍)のクオリティーが随分下がってしまったとのこと。それら復活の活動のためにいいノクシカタ製品を見本として集めているとのこと。
35年前、私がバングラデシュから帰国する際に、お土産にとその方がよりすぐりのノシクカタ製品を準備してくれました。当時そそくさと帰国する隊員のために揃えてくれていたものの一つ。長年箪笥の中にしまい込んでいましたがそれらが見本となって又新しい物が生まれてくるとしたら、これまでとっていたかいがあるというもの。
かつてバングラデシュにはダッカモスリンという誠に細い綿糸でつくられた布があったらしい。イギリス植民地時代に消滅させられた歴史があります。伝統工芸はその民族のスピリッツが込められたものであると思います。ノクシカタも大事なバングラデシュの人々の文化であると思っています。