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昨日ご来店いただいたお客様は青年海外協力隊50周年記念誌を持ってきてくれました。開けてみると谷川俊太郎さんからの贈詩『若さゆえ』が載っていました。

なぜそれがわかるのかと思えるほどに体験者しか覚えない思いに触れられていて、谷川さんの洞察力の深さとことばというものの力を感じさせてくれます。

あの時の体験やあの時の思いを明日への一歩にしようという気持ちにさせてくれる宝物のようなことばがつづられています。

 

差しのべられた細い手

助けようとしてきみは助けられる

その手に

求めてやまぬひたむきな心

教えようとしてきみは学ぶ

その心に

 

凍りついた山々の頂きを照らす朝日

重なり合う砂丘の柔らかい肩に昇る朝日

市場のざわめきをつらぬく朝日

それらは同じひとつの太陽

だからきみはふるさとにいる

そこでも

 

底なしの深い目がきみを見つめる

その目にあなたは読むだろう

太古からのもつれあう土地の物語

きみは何度も問い詰つめる

きみ自身を

地球のために

 

そして夜人々とともにきみは踊る

きみは歌う

今日を生きる歓びを

若さがきみの力

きみの希望

そして私たちみんなの

 

若さゆえありあまるきみだから

目に見えるものを与えることは出来る

だが目に見えぬものは

ただ受け取るだけ

それが何よりも大切なみやげ

きみの明日

 

 

 

 

 

 

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